2026/3/4
採用
【執行役員 松本卓也】AI時代の"リーダーシップ"を求めて——人がAIをもって事を成す、組織と人の再定義

「何をやりたいのか」という問いの先で出会ったキーワード”リーダーシップ”
GenerativeX(以下、GX)の採用ページ「Day1から即戦力」を読んだとき、松本は大きな興味と共感を持ったという。自分がこれまで大切にしてきた価値観や仕事への向き合い方が、GXの文化と重なり、ここでなら自分がやりたいことを実現できると感じた。
そんな松本だが、新卒で博報堂へ入社、その後BCGへ参画し10年超にわたるコンサルティングキャリアを経てGXへ執行役員/パートナーとして参画した。一見華やかに映るキャリアの裏には、一つ一つ学びを積み重ねた日々がある。
彼には昔から、「ビジネスや社会で起きていることの本質を、解像度高く見通せる人間でありたい」という思いがあった。その思いを持ってBCGへ参画したが、実際は周囲の優秀さに圧倒され、自身の力不足を痛感する場面が何度もあった。理想と現実のギャップ。そこから生まれる悔しさが、彼を突き動かした。
出来ないことが悔しかった。だから学び続ける。分からないことを貪欲に学ぶ。優秀な先人達へ、追いつきたい、肩を並べたいという思いが強まり、学び続けるディシプリンが生まれた。PDCAを日々回し、同じフィードバックを受けない。そう自分に課してきた。
こうして、自分をマネジメントすることを学び、そして役職が上がるにつれ、プロジェクトやメンバーのマネジメントにも取り組んできた。
マネジメント経験を通じて、「どう実現するか、いかに成功確率を高めるか」という"How"の領域には、一定の手応えを得てきた。しかし次第に、「何故、やるのか」「何をやるべきか」という"Why"と"What"への問いが大きくなっていく。その答えを探す中で辿り着いたのが、"リーダーシップ"という概念だった。
リーダーシップとは、不確実な未来に対して自ら一歩を踏み出し、まだ誰も見たことのない道を切り拓いていくことだと捉えている。その視座に立ったとき、GXが挑む「AI時代における価値の出し方、人材・組織の在り方の再定義」というテーマに強く惹かれた。これは正解のない問いだからこそ、自分自身が先陣を切り、試行錯誤の中から答えを掴み取りたい。
そこで彼が見出したのは、AI前提の組織変革、それを実現するためのAI駆動開発という新しい働き方、そしてAIX人材という新しい人材像だった。まだ誰も正解を知らないからこそ、自分が学び、実践する意味がある、そういった思いを持つ彼のストーリーをみていく。
解像度を追いかけたキャリア——経営と社会の本質を見通す力
彼のキャリアの原点には、「 経営・事業・社会の動きを、誰よりも高い解像度で捉えたい」という思いがある。「例えば、一つの戦略、一つの施策を見た時、そこから100の示唆を引き出せる人と、1の表層事象しか読み取れない人がいる。自分は、100を読み取れる側の人間でありたかった」と、彼は語る。
新卒で博報堂に入社した背景には、クライアント・顧客コミュニケーションの最前線で、”人に何かを伝えて・モノゴト/心を動かす”というシンプルだが最も難しい領域を学びたいという思いがあった。実際にクライアントと向き合う中で、組織の内側で何が起きているのか、人はどう動くのかを学んだ。そして次のステップとして、企業経営そのものに関わり、経営判断の裏側にある背景や意図まで理解していきたい、と考えて、2015年にボストン・コンサルティング・グループ(以下、BCG)へ参画した。
BCGでは、10年以上かけて専門性を磨いた。業界知見を深めるIPA(Industry Practice Area)と、機能別の専門性を磨くFPA(Functional Practice Area)の掛け合わせで価値を出すことが求められる中で、あらゆるプロジェクトに参画。クライアントの現場で何が起きているのか、背景や事情、人の感情的な側面を体感しながら、その上で何が求められているのか、経営として本当に必要なことは何かを徹底的に学んだ。クライアントのCクラスに提言するためには、全社戦略を知り尽くし、どんな会話にも対応できるスキルを持ち、その人が置かれた状況を適切に理解して話さなければならない。
パートナー昇格に際しては、IPAとして保険・金融業界を、FPAとしてMarketing & Sales Pricingを選択。中期経営計画、全社AI・DX戦略、人材戦略などの全社戦略策定から、営業モデル改革、カルチャー変革といった全社トランスフォーメーションまで幅広く手がけた。
「一貫して大事にしてきたのは、Make it happenすること。社会・組織・人の心を動かすことです。」構想を"関係者が動ける設計"に変え、複雑なステークホルダー、制約条件、現場の事情を織り込んで実行可能な形に落とし、成果が出るまで伴走することを重ねて来た。
出来ないからこそ学びを重ね、ディシプリンとなり、強みになっていった
彼自身は、自分の能力を冷静に見つめている。BCGで出会った優秀な人々に敬意を抱きながらも、その距離を埋めるには学び続けるしかないと腹を括った。そして学び続けるために、自らに徹底した"ディシプリン"を課した。
その日、その週に分からなかったことは、まず「何が本当の問いなのか」を見極め、自分なりの仮説を立てた上で調べ、腹落ちするまで向き合う。言われたことはその日のうちに咀嚼し、翌日には実践に移す。論点を定め、仮説を立て、検証し、次の行動に変える。このサイクルを1日、1週という単位で愚直に回し続けた。
傍から見れば非常にストイックだが、「自分を律しているというより、追いつくために必死だっただけです」と彼は笑う。「できないから、やる」。その実直な行動原理が、気づけば一つの習慣となり、やがて揺るぎないディシプリンへと昇華していった。
そしてこのディシプリンの積み重ねが、彼ならではの強みを形作ってきた。経営視点から勝ち筋を見定める力。複雑なステークホルダーや制約条件を織り込み、実行可能な設計へと落とし込む力。そして人を巻き込みながら成果まで伴走する力。
これらはすべて、PDCAを愚直に回し続ける中で血肉となったものだ。「世の中の解像度を上げたい」という知的渇望と、「Make it happenさせたい」という実行への執念。この両輪が、彼のコンサルタントとしてのキャリアを一貫して貫いてきた。
Howの先にある問い What / Why to do?
BCGでキャリアを駆け上がる中で、ある疑問が浮かんだ。
「どう実現するか、いかに成功確率を高めるか」という"How"の領域には、一定の手応えを得てきた。様々なファンクションに携わり、マーケティングも、営業も、テクノロジーも、保険・金融業界の深部も学んだ。
しかし次第に、「なぜやるのか」「何をやるべきか」という"Why"と"What"への問いが大きくなっていく。
「私がやってきたのは"マネジメント"でした。与えられたミッションを効率的にKPIへ落とし、確実に回していくこと。それ自体は大切なスキルですが、確実性の高い、定義された範囲内での最適化でもあった。では"Why"と"What"はどうか。ここには、すぐに答えが見つかりませんでした」
転機となったのは、一冊の本だった。勧められて手に取った『リーダーシップの旅 見えないものを見る』。そこに記されていたのは、リーダーシップとは「見えないもの」を見る旅であり、不確実な状況下で自ら一歩を踏み出し、可能性を切り拓くことだという考え方だった。旅はたった一人で始まり、歩み続ける中で、結果としてリーダーになっていく。そのプロセスこそが本質だと。
「スティーブ・ジョブズがiPhoneを世に出したとき、業界のトップたちはこぞって懐疑的だった。MicrosoftのCEOは笑い飛ばし、『シェアを取る可能性はゼロだ』とまで言い切った。しかし、iPhoneはあっという間に世界を変えた。
生成AIも同じです。『自分にコーディングなんてできるわけない』と思っていた人が、気づけば当たり前のようにコードを書いている」
見えないものを見て、不確実な未来に自ら一歩を踏み出す。その先に何かを生み出していく――そうありたいという思いが明確になったとき、出会ったのがGXだった。
Why GX? AIを"前提"にした組織変革の最前線
AIベンチャーは他にもある。しかし、彼がGXを選んだ理由は明確だった。
ディシプリンが全員に浸透している
「採用面談で初めてGXを訪れたとき、荒木さん(GX代表取締役CEO荒木れい)が口にした『うちはディシプリンを大切にしている』という言葉が、大きな印象として残っています」
またGXのカルチャー、徹底したDay1文化。入社初日から即戦力として成果を求められる。プロとしての自立。自ら学ぶ。徹底した合理性。判断基準は一貫して「クライアントにどう価値を出すか」。やらないことを決める戦略。余計なコミュニケーションコストを極小化する。
これらが綺麗事ではなく、代表だけでなく全員に浸透している。
「採用面談で複数のメンバーと話す中で、それぞれがリーダーシップを持ち、自分だからこそできることに向き合っている姿を目の当たりにしました。でも、バラバラではない。ディシプリンが効いているからこそ、あるべき組織として機能している。これは稀有です」
全員がAIの力を信じ、面白い発明を生み出そうとしている。一人ひとりが自律的に動きながら、組織として力を発揮する。彼が大事にしたいと感じている価値観が、GXでは当たり前の文化として根づいていた。
AIを"前提"にした組織変革 根本から変える本気度
だが、彼を最も惹きつけたのは、GXが単なる「AI活用」ではなく、AI前提で組織そのものを再設計しようとしている点だった。
「多くの企業が『AIで業務効率化を』と言います。でもGXは違う。AIがなければ仕事が回らないレベルまで、業務設計、情報共有、意思決定のすべてにAIが組み込まれている。AIを"付け足す"のではなく、AIを"前提"にして組織の在り方そのものを根本から変えている」
「AIの力を信じ抜き、それを前提にオペレーションを変革する。この覚悟が、GXにはあります」
これこそ、まだ誰も正解を持たない不確実な領域だ。見えないものを見て、一歩を踏み出す。彼は、GXでリーダーシップの旅を始めることを決めた。

AI前提の組織――構造的課題への一つの答え
入社してみて、その確信は深まった。「コンサルティングをする中で、何度も見てきた光景があります」と彼は語る。
従来の企業では、組織が複層化し、サイロ化が進む中で、「戦略が組織に従う」という逆転現象が常態化していた。「誰が何と言うか」が重視され、本来あるべき顧客価値の創造から乖離していく。彼はその構造を、幾度となく目の当たりにしてきた。
さらに、GXが手がけるAI・DXの文脈では、開発における構造的な問題も根深い。ビジネスとITの間に厚い壁が存在し、希少なAI・IT人材はベンダーに依存する。多重下請け構造が管理工数を膨張させ、エンジニア不足が変革のボトルネックとなる。これらが複合的に絡み合い、企業の変革スピードを鈍化させていた。
「GXが実践しているのは、この構造そのものを根本から変えるアプローチです」
AI駆動型開発 開発パラダイムの転換
従来の開発では、大量のエンジニアが数ヶ月をかけ、要件定義書や設計書といった膨大なドキュメントを積み上げながら、段階的に実装を進めていた。ビジネス側のIT用語への理解が限定的なため、合意形成には時間がかかり、技術的な判断はベンダーに委ねざるを得なかった。
「GXが実践するAI駆動型の開発は、これを根本から覆します。開発の初期段階から完成度の高いプロトタイプが立ち上がる。関係者はそのプロトタイプを見ながら議論できるから、抽象的な仕様書を読み解く必要がない。非エンジニアの企画職であっても、開発の議論に対等に参加できる。社内稟議やベンダー向けの説明資料も、大幅に簡素化されます」
実装速度は桁違いに向上し、エンジニア不足という構造的制約が大幅に緩和される。開発プロセスの主体がAIへと移行し、人間は意図を定め、評価し、判断する――より本質的な役割へと再定義されていく。
「BCG時代、ずっと感じていたことがあります。"考える人"と"作る人"の距離が、そのまま競争力の差になる。GXでは、その距離が限りなくゼロに近かった」
内製化の本質 ーIT主権の奪還
GXが推進する「内製化」は、単なるコスト削減ではない。外部に委ねてきたITの主権を事業の現場に取り戻し、企業の活力そのものを蘇らせる取り組みだ。
「従来は、事業会社からベンダーへ、さらにその下請けへと構造が複雑に連なり、技術判断がブラックボックス化していました。AI駆動型開発では、事業担当と開発担当がAIと直接対話しながら進められる。少人数のチームで、大きな価値を生み出せるようになります」
この変革の先にあるのは、事業会社内のビジネスとITの分断が解消され、ビジネス人材が「やりたいことを自らの手で生み出し、主体的に管理していく」世界だ。
「外部委託に流れていたコストを圧縮し、その原資を内部人材の育成に振り向ける。AIを使いこなせる人材が増えれば、企業全体の生産性と創造性が底上げされ、新たな価値創造のサイクルが回り始める。これは一企業の話にとどまらない。日本企業の国力再興に繋がるテーマだと捉えています」
AIファーストで組織を再設計する ーAIX人材という考え方
GXが特に力を入れているのが、「AIX人材」の育成だ。従来型のDX人材とは、根本的に異なる。
「GXで求められるAIX人材は、AIファーストで業務そのものを再設計できる人材です。AIを前提にオペレーティングモデルやワークフローをEnd-to-Endで再創造する。仕様作成から開発までAIに的確に指示を出せる力。そしてAIとの対話を通じて、未知の領域でも問いを立て、仮説を検証し、自ら答えを導き出す力です」
彼自身、BCGで培った能力が、AIとの協働において予想以上の威力を発揮することを身をもって実感している。
「コンサルタントは、すべてを言語化する訓練を徹底的に受けます。曖昧さを排し、日本語として正確に書く。『てにをは』一つとっても、何度もフィードバックを受けてきた。この厳格な言語化の訓練が、生成AIの時代にはそのままコーディング能力に直結するんです。自然言語でシステムの全体像を把握し、AIに的確な指示を出せる。これこそが真のAI活用だと、GXに来て確信しました」
「経営者」と「実行者」が一人に同居する時代へ
AI時代がもたらす最も本質的な転換は、「Why/What(何をすべきか)」と「How(どう形にするか)」の境界が溶け、一人の人間の中に統合されていくことだ。
「これまでは、経営者や企画担当が構想を描き、現場・実行者がそれを実装する。この分業が所与のものでした。しかしAIが実装と検証を担えるようになったことで、構想→試作→学習のサイクルを一人で回せる時代が来た。考える人と作る人が、同じ一人になれる」
経営の視座を持ちながら、自らAIを駆使して形にする。Purposeを起点に人とAIと資源を束ね、成果へと結実させる。それが、これからの時代に求められるリーダーの姿だと彼は確信している。
「GXでは、この変化がすでに現実のものになっています。AIを梃子に少人数で大きな価値を生み出す。組織は極小化・フラット化し、縦の階層ではなく横の協創で動く。そしてこの協創をひとつに束ねる求心力が、Purpose/Missionです」
日本企業の国力再興へ
「正直なところ、お客さまとの対話の中で、まだ十分に伝わりきっていないと感じる瞬間はあります」。彼は率直にそう語った上で、こう続けた。「でも、伝えるべきことは確実に蓄積されている。手応えは、日に日に強くなっています」
生成AIは、業務を効率化する話ではない。企業の"成り立ち"そのものを書き換える話だ。
「国内企業の競争力低下、GDP・為替の長期低迷、そして不可避な人口減少。日本が直面しているのは、個別の問題ではなく、構造そのものの疲弊です。だからこそ、小手先の改善ではなく、企業の価値創造の在り方を根本から変えることで、この国の力を取り戻したい。その思いが、ずっとありました」
「AIが広がるたびに『仕事が奪われる』と語られることにも、違和感を覚えます。AIは脅威ではなく武器です。低付加価値・低生産性の構造から脱却し、賃金向上と再投資の好循環を生み出す武器。個社が抱える課題を解きほぐし、現場の使命感を呼び戻し、閉塞感を打ち破る力になる。そう確信しています」
低付加価値業務からの脱却。生産性向上がもたらす賃金と投資余力の創出。現場の知恵と使命感を取り戻す業務設計と役割の再定義。AIを一過性のツールではなく、組織に根づく能力として定着させていく。――これらを、外側から論じるのではなく、当事者として設計し、実装し、成果で証明する。
そのためにGXで、AIファーストなオペレーションの設計と実装をやり切る。同時に「人がテクノロジーを携えて事を成す」という働き方を、自分自身の実践として研ぎ澄ませていく。これが、彼のリーダーシップの旅だ。
採用メッセージに代えて:AI時代の組織が求めるWillとディシプリン
入社後、採用に関わる中で、彼が候補者に一貫して語っているのは、ここまで描いてきたAI時代の組織の姿そのものだ。
「AIが、やりたくないことも含めてあらゆる業務を引き受けてくれる。だから人は、本当にやりたいこと、やるべきことだけに時間を注げる」。入社前から惹かれていたAI前提の組織を実際に体感し、自分の言葉で再定義した、彼なりの答えだ。
では、こうした組織で価値を出すために何が必要か。彼は4つの能力を挙げる。
AIファーストで業務そのものを構想し直す企画力。自然言語でシステムの全体像を捉え、AIへの指示を通じて超高速でプロトタイプを立ち上げる実装力。未知の領域でもAIとの対話を重ね、問いを立て、仮説を検証し、答えに辿り着く対話力。そして日々進化するAIツール群から最適な組み合わせを見極め、設計する統合力。
ただし、これらの能力はAIの進化に合わせてアップデートし続けなければ陳腐化する。だからこそ、彼がそれ以上に重要だと語るのが、能力を磨き続ける原動力となるWillとディシプリンだ。
自分は何を成し遂げたいのか。なぜそれに命を懸けるのか。その問いから逃げずに向き合い続けられること。そして、多数のステークホルダーが絡み合う複雑な状況下でも覚悟を持って意思決定し、最後の最後までクライアントのためにやり切れること。それこそが、この組織で求められる本質だ。
「"顧客にどんな不が存在するか""自分は何をすべきか、何をしたいのか"。この本質的な問いに、真正面から向き合える人。How to doのマネジメントではなく、Why/What to doのリーダーシップを発揮できる人を求めています」
彼のリーダーシップの旅は、まだ始まったばかりだ。見えないものを見ようとする眼差しと、愚直なディシプリン。その両輪で、彼はこれからどんな未来を切り拓いていくのか。
GenerativeXでは一緒に働く仲間を募集しています
https://herp.careers/v1/generativex
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