2025/6/12
事例
【金融業界事例】 巧妙な不正に、AIで立ち向かう ー金融取引を守る新たな選択肢

金融機関における従来ルールベース監視の限界と巧妙化する不正手口に対し、AI不正検知システムを導入。リアルタイム分析とスコアリング機能により不正パターンを検出、検知精度向上と誤検知の大幅削減を実現して業務効率化を達成
1. 見逃される不正
“正常に見える異常”―金融現場で起きていた不正検知の限界
金融犯罪の手口はますます巧妙になっています。高額で目立つ不正だけでなく、従来の監視システムでは見逃されがちな、一見して正常に見える取引が増えています。例えば、クレジットカードの不正利用やATMでの異常な操作パターン、オンラインバンキングでの不審なログイン行動、少額取引を繰り返す資金移動の分散型不正、そして正常に見せかけた詐欺的な資金移動などです。
従来のルールベースの監視では、こうした行動を「異常」と判断しきれず、誤検知や見逃しが頻発。セキュリティ担当者は対応に追われ、本当に止めるべき取引に集中できない状況が続いていました。
実際にクライアントの銀行様では、「ルールには違反していないが、どう見ても怪しい」と感じる取引が続出。しかし、証明する手段がなく、被害の兆候と内部データとのギャップに苦慮していました。
2. 導入の決断
AIという選択肢―「ルールを超える検知力」を求めて
現場の声と課題を受け、当社のAI不正検知システムの導入を決断。

選定において重要視された点は、まず、人間の想定を超えた「不自然な行動パターン」を検出できる柔軟性、そしてすべての取引をリアルタイムで分析し、即座にスコア化する即時性です。さらに、導入後も継続的に学習を重ね、進化し続ける拡張性と持続力が評価されました。
このAIシステムは単なる監視ツールではなく、日々変化する脅威に対応するための「共に学び進化するパートナー」として導入されたのです。
3. ソリューションの全貌
リアルタイム分析 × スコアリング × 自己学習―不正検知AIの中核機能
当社のAI不正検知システムは、次の3つの中核機能を軸に構成されています。
① リアルタイムな取引監視
口座移動、送金、引き出しなどのあらゆる取引をリアルタイムに分析。「時間・場所・金額」だけでなく、「取引のつながり」や「操作の流れ」も踏まえ、隠れた兆候を検出します。
②AIによるリスクスコアリング
各取引に対しAIが即座にリスクスコアを算出。危険性の高いものから優先的にアラートが上がるため、対応のスピードと精度が大幅に向上しました。
③異常パターンの自動検出
過去の取引履歴を学習し、通常とは異なるパターンや新たな不正の兆候を継続的に捉える機能を搭載。「初めて見る不正」にも対応できる柔軟性が強みです。
4. 導入後の成果と展望
「止めるべき取引」に集中できる世界へ―成果と次のステップ

システム導入後、同銀行様では以下の成果が実現しました。
高リスク取引の検知精度が30%以上向上し、誤検知は50%以上減少しました。これにより、調査対応にかかる時間も大幅に短縮されました。
また、通報や報告業務の平均処理時間削減され、業務効率が大きく改善されました。
現場からは
「本当に怪しい取引に集中できるようになった」
「夜間や休日対応の質が上がった」
といった声が多数寄せられています。
今後は、他金融機関との相関データ連携や、法人融資・決済領域への応用も視野に入れた拡張が計画されています。
当社は、AIを通じて「守る力」をアップデートし、金融業界全体の信頼と安全を支えるソリューションとして、引き続き価値を提供してまいります。
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